ストリングスをバックにピーター・クリスが歌い上げる
アルバム「地獄の軍団」のB面の4曲目「ベス」
ある意味、この曲は衝撃でした。
あのキッスが、バラードで、しかもストリングスがバックで、しかもピーター・クリスがボーカルです。
ドラムのピーター・クリス。
猫のピーター・クリス。
ちなみに子供の頃に猫に命を助けられたことがあって、それ以来、猫に感謝をしていて、メイクも猫にしたそうです。

それはともかく、この人、歌がうまい。
アルバム「地獄の軍団」を聞いていて、「シャウトイットアウトラウド」の次にこの曲が流れてくると一瞬耳を疑います。
爽やかなピアノとストリングスに導かれて渋い声の歌声が響きます。
「地獄の軍団」はクレジット上9曲入りです。
シークレットトラックとして小曲が入っていますが、当初クレジットにはありませんでした。
その中で「ベス」は8曲目です。
最後から2番目の言わば実験みたいな曲ですね。
シングルカットされましたが、「デトロイト・ロック・シティ」のB面でした。
しかし、ラジオのオンエアで「ベス」が大人気となり、こちらをA面として再リリース。
チャートの7位まで上がり、キッスとしては最大のヒットとなりました。
本日の一曲
「ベス」のヒットの経緯をもう一度整理します。
・演奏にはメンバーは参加せずに、ボーカルの一人が参加。
・アルバム最後から2番目の曲
・それまでのバンドのイメージとは違うバラード
・シングルカットされるが、当初はB面
・こちらが大ヒットしてしまい、やがてはバンドの代表曲に
この流れは、ビートルズの「イエスタデイ」にそっくりです。
Very Best of Kiss